【体験談】長男が1年間で3回熱性痙攣を起こして入院したときの話
こんにちは、こはたにです。
今回は、長男が熱性痙攣を起こした時のことを備忘録的に書いていこうと思います。
- 1歳0ヶ月に初めての熱性痙攣
- 2歳3~4ヶ月頃(約2ヵ月強の間)に3回
子どもの痙攣を初めて経験された親御さんは、心臓が止まるほどビックリされるかと思います。
私自身もそうでした。長男が初めて熱性痙攣を起こした1歳0ヶ月。痙攣を起こしている長男を前に何が起こっているのか全く理解できず、何もできず、このまま長男を失ってしまうのではないかととても怖かったです。
長男が熱性痙攣を繰り返し起こした2歳時、ネットで色々な記事やブログを読み漁りました。熱性痙攣の予後は良く、殆どの子どもは小学校に入学する頃には起こさなくなるという体験談を読んでとても希望を貰いました。
熱性痙攣に調べている方や、実際にお子さんが痙攣を起こされて心配されている方の何かしらの参考になればと思い、本投稿を上げようと思い至りました。
\この記事を書いたのはこんな人です/
長男初めての熱性痙攣(1歳0ヶ月)
長男が初めて熱性痙攣を起こしたのは、1歳になったばっかりの頃。季節は冬、寒い日が続いている時でした。夕方、日課のお散歩から帰ってきたあと、お部屋遊びをさせていた時でした。
私は台所で夕食の準備をしており、主人が長男を見ていたのですが、旦那が血相変えて「長男の様子がおかしい!」と台所に駆け込んできました。
- 唇が真っ青でぐったりしている
- 四肢がガクンガクンと一定の間隔で震えている
- 目は開いたまま、眼球は上転し視線が合わない
- 口から泡の様なよだれを流している
- 呼びかけても反応がない
当時は、熱性痙攣の存在を知らず、さっきまで元気に過ごしていた長男に何が起こったのか全く分からず気が動転してしまいました。
唇が真っ青なことから、まず初めに頭に浮かんだのが「誤飲」です。この頃、口にものを入れてしまうことが多かったため、主人が目を離した隙に何かを飲み込み、喉に詰まってしまったのでは、と思いました。
主人も同じように考えたらしく、「のどに詰まっているものを吐き出させないと!」と、長男を抱き上げて背中を叩いたり、呼びかけを行ったり、口の中に何か入っていないか確認しようとしました(後になって、この時の対処法が全て間違っていたことを知りました)。
誤飲だった場合、一刻を争うかと思い、主人に長男を見ててもらい、私が救急車を呼びました。
救急車の方が到着したのは電話をしてから約10分後。
救急隊の方に長男の状況を説明をしたり質問に答えたり、検温してもらったり(痙攣を起こす前、発熱している様子はありませんでしたが、この時40度近い熱が出ていました)したところで、「恐らく、熱性痙攣ですね」と言われました。
救急隊の方が受け入れ先の病院を探してくださっている間、長男の意識は戻り、病院に向かう頃にはワーンワーンと声を上げて泣き出していました。
熱性痙攣が何なのかよく分からなかったものの、とりあえず長男の真っ青だった顔に血の気が戻ってきていること安心しました。
- 長男の年齢や既往歴、家族歴、出産時の異常の有無
- 何分間くらい痙攣を起こしていたか
- 痙攣は左右対称だったか
- 痙攣をおこした前後で熱が出ていたか
1歳児未満の場合、5分以上の痙攣が続く場合、痙攣が左右非対称の場合、また熱を伴わない痙攣は医療機関での精密検査などが必要な説明されました。
長男の場合、どれも当てははまりませんでしたが(動揺していたため時間は計っていませんでしたが…)、初めての痙攣時は救急の受診が必要となるケースもあるため「救急車を呼んでくれて良かったです」と言われました。
搬送先の病院で診察を受けたところ、恐らくヒトヘルペスウイルスによる痙攣であることや、痙攣を繰り返す可能性等、稀にてんかん発作に移行することがあることを説明されました(うろ覚え)。
ダイアップ(小児用抗けいれん剤、座薬)とアンヒバ坐剤(解熱剤)を処方され、一旦帰宅し翌日かかりつけを受診するように言われました。
翌朝、朝一でかかりつけ医を受診しました。
- 38.5度をこえる発熱があった場合は痙攣の有無にかかわらず、直ぐにダイアップを使用し様子を見る
- 解熱した場合でも、1回目の使用から8時間を開けもう一度使用する
- 今回と様子が異なる場合等や、対応に不安がある場合は救急車を呼んでも大丈夫
- 痙攣を起こした場合は、痙攣が落ち着き子どもが平常に戻った場合でも、解熱した場合でも、とりあえず早い段階で医療機関を受診する
長男2回目の熱性痙攣(2歳3ヶ月)
長男が2回目の熱性痙攣を起こしたのは、2歳3ヶ月になった頃。保育園から38度の発熱があると連絡が受け、早めに迎えに行き、自宅で休ませていた日でした。
発熱は38.5度未満だったため、ダイアップは使用せず、様子を見ていました。
夜7時頃、別室で寝ていた長男が「ギャーッ!」と叫び声を上げたので、慌てて様子を見に行くと、痙攣が始まっていました。
前回の熱性痙攣発症時と同様、四肢が一定間隔でガクンガクンと震え、目を見開いたまま上転しているのを確認し、痙攣を起こしていることが分かりました。何分間継続しているのか、時計を見ながら痙攣が落ち着くのを待ちました。
- 周りに危険なものがない平ら場所に寝かせ、呼吸が楽にできるように、衣服の胸元を緩める。この際、呼吸を確保する目的でも口の中に指等絶対に入れない。指や物を入れることにより、吐き戻してしまう可能性があるため。
- 吐き気を催していそうな場合は、顔を体ごと横に向け、吐いた場合でも吐瀉物が喉や気管に詰まらないよう注意する。
- 痙攣が始まった時間を確認する。
- 痙攣は左右対称 / 非対称か、片方の手や足だけ等が痙攣していないか等、痙攣の様子を観察する。
- 痙攣が落ち着いた時間を確認し、何分間続いたのか把握しておく。
- 発熱の有無、体温を測定する。
- 初めての痙攣時は救急車を呼ぶか、救急にかかる。
今回の痙攣時、丁度長男は横向きの体制になって寝ていたので、そのまま様子を伺いました。
痙攣の持続時間は約2分程度、横になっていたため左右対称だったかわかりにくかったのですが、同じタイミングで手と足がガクンガクンと弛緩を繰り返していたので、左右対称の痙攣と判断しました。
今回も、眼球は上転しており、唇は真っ青、前回よりもかなり多い唾液が出ていました。
「大丈夫だよ、ママ、ここにいるよ!」と声掛けをしつつ、手を握ったり、背中をさすったりしました。
痙攣がおさまったあと、熱を測り(40.6度)、念のため小児の救急電話相談に連絡を取りました。状況を説明し、痙攣24時間前以内に発熱があった旨を伝え今すぐの受診の必要があるか確認をしました。
電話口の看護師さん?保健士さん?に、「救急にかかった方がいいですね」と言われたので、最寄りの救急病院に電話をして、直ぐに伺っても問題ないかの確認をし「来ても大丈夫です」と了承貰ったので、直ぐに病院に連れて行きました。
長男も、救急にかかるころにはしっかりと意識も戻り、私と目を合わせることもできるようになっていました。先生からも「一旦は大丈夫でしょう」と言われ、前回同様、アンヒバ坐剤とダイアップを処方していただきました。
救急の先生から、念のためかかりつけを受診するよう言われたので、翌日朝一で受診しました。
その頃丁度、長男の保育園でウイルス性の胃腸炎が流行っており、発熱して休んでいる子も多かったので、かかりつけの先生には「ウイルスのせいで急な体温上昇があったのかもね。今回の痙攣はそのせいかな」と言われました。
長男3回目、4回目の熱性痙攣(2歳4ヶ月)
長男3回目の痙攣は、家族でのお出かけ後、帰宅中の電車の中でした。その日も、朝は特に変わった様子はなく元気だったのですが、出先で急にぐずり始め、何をしても泣き止まず、夫婦で「早めに帰宅した方がいいんじゃないか…」と帰りを急いでいる時でした。
ベビーカーで寝ていた長男が、急に大泣きし始め、何事かと抱きかかえたところで痙攣をし始めました。急いで次の駅で下車し、長男の状態を確認した上で小児相談窓口に連絡を取りました。
2回目の痙攣の時と同じように、最短でかかりつけを受診するように言われました。日曜日で生憎かかりつけが開いていない日だったのですが、翌朝の受診で良いと言われたたため、救急にかかることはしませんでした。
そして、長男が2歳5ヵ月になる直前頃、4回目の熱性痙攣を起こしました。前回痙攣を起こしてから半月も経っていませんでした。
この時の痙攣は入院する事態になったため、時系列を記載しておきます。その日も、朝から微熱はありましたが、普通に過ごしていたため自宅で様子を見ていました。
念のため、ダイアップ使用
1分強の短い痙攣、眼球が上転し、左右対称の小刻みな揺れ
痙攣直後、スーッと寝てしまいましたが、
起きたときは(微熱が続いていたものの)特に変わった様子はありませんでした。
大泣きから始まる、3分程度の、これまでと同様の痙攣
眼球上転、左右対称、足がピーンと張った状態、唇が真っ青
2時間程度の短時間に2度の痙攣を起こしたため不安になり小児窓口に連絡を入れ
救急車を呼ぶよう言われたため、救急車を呼び
搬送先の大学病院の先生に、痙攣を起こした時の状況や痙攣の持続時間、半月程前にも痙攣を起こした旨などを伝えました。
短時間の間に2度の痙攣を起こす事態はあまり良くない旨、また3度目の痙攣を万が一起こした場合に直ぐに対処できるよう「入院しましょう」と言われました。入院は長くて1週間程度、「慎重に様子を見ていきます」とのことでした。
- ダイアップ(座薬)を使用したにもかかわらず、薬が効き始めているはずの時間(使用後30分~)に2度目の痙攣を起こしたこと
- 搬送後、病院で検温した際に40度の熱があり、3回目のけいれんが起こる可能性が高いと判断されたこと
- 3度目の痙攣が起こった場合は、処置が必要(具体的にどんな処置を行う必要があるのかは聞きませんでした)になること
入院の同意後、諸々の書類を作成し、PCR検査を受け、採血と点滴を行いました。
大人の場合、点滴を行う際は、腕や手首が一般的かと思いますが、小児の場合手の甲に行うようで、(点滴を行う際に一旦外に出されましたが、戻ってきてみると)長男の右手は包帯と固定板(?)でグルグルに巻かれていました。
PCR検査の結果が出るまでの1時間ほど、処置室で泣きぐずる長男を抱っこしながら、放心状態でした。長男がどうなってしまったのか、これからどうなってしまうのかただただ不安でした。
小児病棟に上がる頃には、泣き疲れたのか寝入ってしまっていたので、面会時間ギリギリまで長男の横で熱性痙攣についての記事や体験談を読み漁りました。
3回以上の熱性けいれんを起こす子は、けいれんを起こしたことがある子ども全体の9%程度で、割合としてはかなり少ないこと。
10人に9人は、一生のうちに1度もけいれんを起こさないこと、痙攣を繰り返す子は、繰り返さない子の数倍てんかん発作への移行率が高くなること、ネットで調べれば調べるほど、不安が募りました。
かかりつけのクリニックでは、これまでの同じ痙攣時の症状で、熱を伴うならば、例え5回、6回起こしたとしても、どこまで行っても熱性痙攣、と言われていました。
面会時間終了間際、帰宅する身支度を整えている最中に先生から呼ばれ、下記の説明を受けました。
- 今回のけいれんは、短時間の間にけいれんを何度か起こす「群発」で、「複雑型熱性痙攣」に分類されるが、1回の継続時間も短く、また痙攣と痙攣の間で意識はしっかりしていたので、そこまで深刻な状態ではないと判断されたこと
- 熱が上がってきた場合(ただ、この時すでに40度…)、3回目のけいれんを起こす可能性があり、適切な処置が必要になること、そして3度目が起きる可能性が一番高いのが、その日の夜から翌日の朝方にかけてであること
- 解熱剤や小児用抗けいれん剤は敢えて使わず痙攣が起きた際に対処するということ
- 2歳くらいの小児は点滴の針や心電図のパッチを引っ張って取ってしまうことがあり危険なため、夜間や看護師の方が付いてみられない時間帯は拘束を行うということ
これまで親元を1度も離れたことのない2歳児が、目が覚めたら親のいない環境で、しかも拘束をされているという状態ということを考えたとき、長男がどれほど不安に思うか、想像しただけで胸が押しつぶされそうでした。
ですが、自宅で対処するよりも病院で診てもらった方が良いに決まっていると自分に言い聞かせ、拘束などの承諾書に同意をし帰宅しました。
※コロナ前は子どもにつきっきりの看病もできたようなのですが、当時はコロナが猛威を振るっていた時期でもあり、面会にもたくさんの制限がついていました。
翌日、お昼過ぎ頃病院から電話をいただき、前日の夜は痙攣を起こすこともなく過ごせと言われ、一旦安心しました。一度は40度まで上がった熱も、電話を貰った時点では、37度台で落ち着いているとのことでした。
主人と話し合い、出来るだけ早めに退院できるよう病院に便宜を図ってもらえないかお願いをしました。結果、長男の場合は2泊3日の入院で帰宅することができました。
入院中に諸々の検査を実施してくださり、4回目の痙攣はアデノウイルス感染によるものだということが分かりました。
その後の長男の様子(3歳現在)
現在長男は、3歳。入院した時を最後に、1度も熱性痙攣は起こしていません。
38.5以上の発熱に継続してダイアップの使用はしていますが、そもそも発熱することが減ってきました。保育園生活を通して免疫が付いてきたのだと思います。
現状、長男はてんかんに移行することもなく、障害を負うこともなく元気に過ごしています。熱性痙攣を繰り返し起こしてしまう子でも、長男のように徐々に起こさなくなる子もいます。
心配されている親御さんの何かしらの参考になれば幸いです。
お読みいただきありがとうございました。それでは今日はこの辺で!